卒業研究 (竹野研究室) (Japanese)


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はじめに

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2012 年度

小椋 聡也
文章からの感情等の特徴抽出について
(概要) 発表会スライド (Beamer), PS file (534549 Byte), PDF file (341347 Byte))
工藤 覚
ウィンドウマネージャによるアクセシビリティの改善について
(概要) 発表会スライド (Beamer), PS file (1162975 Byte), PDF file (269415 Byte))
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2011 年度

川上 茂浩
片手でのキーボードの利用の問題点について
(概要) 発表会スライド (Beamer), PS file (4126641 Byte), PDF file (734858 Byte))
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2010 年度

大桃 隆宏
Emacs で漢字の読みを残す機能の問題点について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (274303 Byte), PDF file (70599 Byte))
片桐 由太
交通流解析における Aw-Rascle モデルの数値計算
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (437309 Byte), PDF file (146759 Byte))
渡辺 崇寛
e-learning を用いた自習システムにおける問題の作成について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (402307 Byte), PDF file (165039 Byte))
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2008 年度

遠藤 建城
メール文書からの感情等の特徴抽出について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (416303 Byte), PDF file (93736 Byte))
星野 喬
表変換ソフトの開発について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (352408 Byte), PDF file (89309 Byte))
若山 純生
交通流のセルオートマトンモデルの基本図について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (661250 Byte), PDF file (223944 Byte))
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2007 年度

八鍬 雄太
グループ討議を行いやすい数学用の WWW 掲示板ソフトの考察
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (15261638 Byte), PDF file (470420 Byte))
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2006 年度

高橋 慎二
Emacs で漢字の読みを残す機能の実装について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (383196 Byte), PDF file (159091 Byte))
村越 鷹文
コンピュータ初心者の視覚障害者用点字学習ソフトの考察
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (381938 Byte), PDF file (212708 Byte))
三間 優
方言学習と方言変換ソフトの改善方法の考察
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (400851 Byte), PDF file (115732 Byte))
友廣 健介
交通流のセルオートマトンモデルによるカーブのシミュレーション
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (9710656 Byte), PDF file (1038296 Byte))
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2005 年度

山口 圭
視覚障害者向けかな漢字変換ソフトウェアに関する考察
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (451582 Byte), PDF file (95925 Byte))
早川 道則
動詞・形容詞での単漢字説明ソフトウェアについて
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (431674 Byte), PDF file (156192 Byte))
山内 伸哉
2 点間の経路を考慮した簡易地図データの考察
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (5970315 Byte), PDF file (235292 Byte))
若田 智史
6 点入力による点字学習ソフトの考察
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (462955 Byte), PDF file (404669 Byte))
西片 雅和
UNIX 上での BASE 形式のトランスレータの作成
(概要) 発表会スライド (MagicPoint), PS file (389381 Byte), PDF file (237300 Byte))
宮沢 雄
大量のブックマークに対する整理方法について
(概要) 発表会スライド (MagicPoint)) PS file (11396519 Byte), PDF file (347070 Byte))
森山 俊
コンピュータを利用したソーティング手順の作成
(概要) 発表会スライド (MagicPoint)) PS file (7051119 Byte), PDF file (176683 Byte))
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2004 年度

齊藤 真理子
再利用可能な地図データの考察と WWW 用変換ツールの作成について
(概要, 発表会スライド (MagicPoint), PS file (8312361 Byte), PDF file (214863 Byte))
松村 智尋
セルオートマトンによる交通流モデルの基本図について
(概要, 発表会スライド (MagicPoint), PS file (3054560 Byte), PDF file (1151224 Byte))
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2003 年度

田村 大輔
アルファベット列のかな変換についての考察
(概要, 発表会スライド (MagicPoint), PS file (401521 Byte), PDF file (133191 Byte))
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2002 年度

柴 信一郎
一時的な片手でのキーボードの利用に関する考察
(概要, PS file (388611 Byte), PDF file (92207 Byte))
松本 賢一
コンピュータによる点字の学習と入出力に関する考察
(概要, PS file (552942 Byte), PDF file (138726 Byte))
宮入 洋介
交通流解析における流体モデルとセルオートマトンモデルの比較
(概要, PS file (1291797 Byte), PDF file (335200 Byte))
山岡 薫
CJK パッケージによる LaTeX の日本語化と LaTeX2HTML との関係
(概要, PS file (422480 Byte), PDF file (186611 Byte))
山岸 寛
ウィンドウマネージャのユーザインターフェースに関する考察
(概要, PS file (8338080 Byte), PDF file (1920654 Byte))
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2001 年度

石田 大輔
UNIX 上の音声によるキー入力練習ソフトの開発について
(概要, PS file (525835 Byte), PDF file (172457 Byte))
唐澤 洋介
視覚障害者の PC-UNIX の導入に関する考察
(概要, PS file (482376 Byte), PDF file (138331 Byte))
佐々木 徹也
Lp ノルムによる非粘性バーガース方程式の差分法の比較
(概要, PS file (15692438 Byte), PDF file (1233791 Byte))
東海林 隼人
交通流の流体モデルにおけるカーブの考察とその数値解析
(概要, PS file (15905317 Byte), PDF file (1161664 Byte))
藤井 学
非粘性バーガース方程式の数値計算の PVM による分散処理について
(概要, PS file (566340 Byte), PDF file (289236 Byte))
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2000 年度

井上 直大
日本語文書中の漢字の説明ソフトの開発について
(概要, PS file (666924 Byte), PDF file (193678 Byte))
鈴木 義利
コンピュータ画面情報の音化について
(概要, PS file (638992 Byte), PDF file (213259 Byte))
船橋 崇将
CUI での音節の切り出しソフトの開発について
(概要, PS file (2423739 Byte), PDF file (331001 Byte))
渡邉 伸征
衝撃波による非粘性バーガース方程式の差分法の比較
(概要, PS file (36153546 Byte), PDF file (1921387 Byte))
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1999 年度

木原 修
セルオートマトンモデルによる交通流解析
(概要, PS file (3503348 Byte), PDF file (723759 Byte))
木原 涼子
非粘性バーガース方程式の大きい時間幅に対する数値計算
(概要, PS file (5161560 Byte), PDF file (440674 Byte))
佐藤 健美
UNIX における日本語文書読み上げソフトの開発について
(概要, PS file (430097 Byte), PDF file (143297 Byte))
鈴木 保弘
交通流の流体モデルにおける信号の考察とその数値解析
(概要, PS file (5119401 Byte), PDF file (469055 Byte))
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1998 年度

井上 優
種々の爆発判定条件による半線形波動方程式の爆発面の数値解析
(概要, PS file (2148855 Byte), PDF file (307266 Byte))
大川戸 太郎
周期的外力を持つ非粘性バーガース方程式の倍周期解の自動判別法
(概要, PS file (5765569 Byte), PDF file (799197 Byte))
西田 匡佑
停止距離から導かれる交通流の数学モデルとその数値解析
(概要, PS file (14533311 Byte), PDF file (1053474 Byte))
大橋 洋
一次補間法による半線形波動方程式の近似爆発面の精密化
(概要, PS file (2196981 Byte), PDF file (387580 Byte))
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概要 (卒業論文より)



2012 年度


小椋 聡也
文章からの感情等の特徴抽出について


現在、電子メールは人々の間に広く普及しており、 連絡等でメールが使われることが多く、 その文章の中に相手の様々な感情が含まれていることが多い。 人間であれば、文章を読むことで相手の感情を 多少は理解することができるだろうが、 文章中に含まれる感情等の特徴を コンピュータに自動的に判断させることができないかと考えた。 電子メールを受信した時点でそのメール文章に含まれる感情を 自動的に読みとることができれば、返信の際に、 相手の感情を読みとれなかったことで 相手に不愉快な思いをさせてしまうことを減らすことができるだろう。

過去の研究で、ブログの文章の解析を行い、 感情等の特徴抽出を試みたものがあったので、そこで考察された、 文章を解析する 3 つの方法をもとに、 メールの文章から相手の感情等の情報を抽出する方法を考察した。 そして、過去の研究で作成されていたプログラムを用いて実際に文章を解析し、 過去の研究で今後の課題とされていた 「文字数と平仮名の数は相関係数が高く、独立した指標とは言えないかもしれない」 ということや他の指標間の関係に注目し、実験を行った。

過去の研究で解析された人物とは異なる 2 人のブログの文章を解析した結果、 文字数と平仮名の字数の相関係数は高く、連動していると言えるため、 平仮名の字数は独立した指標として使用することは難しいことがわかった。 また、点数の計算方法は今回の計算方法では不正確だったため、 より良い計算方法を考えることが今後の課題である。

(平成 25 年 2 月 21 日)
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工藤 覚
ウィンドウマネージャによるアクセシビリティの改善について


パソコンをマウスやキーボードを使って操作することは普通の人には問題はないが、 特に高齢者や目、腕などの障害を持つ人にとって使いにくいことが多い。 それを解決するには、利用しやすさ、アクセシビリティを改善することである。

X ウィンドウシステムに含まれるグラフィカルユーザインターフェースは 多数のウィンドウマネージャが備えており、 各種類ごとにデスクトップ環境の外観、 マウス、キーボードなどの操作が異なっている。 その環境で障害者がパソコンを使用する場合、 操作性と使いやすさを考慮しなければならない。

本研究ではウィンドウマネージャ Fvwm2 のデスクトップ環境を選び、 キーボードナビゲーションのフォーカス操作に ウィンドウの位置対象として左上、左下、右上、右下の条件を 追加する改良を行なった。 改良前と改良後を比較するとウィンドウをフォーカスする巡回が少なくなり、 ボタンの押す回数を減らすことができた。

しかし、問題点として、位置対象を四つのキーの組合せで押すため 覚えるのに時間がかかることと、 パソコンに慣れた熟練者だけ扱える欠点があったため、 位置対象を上、下の二つに少なくした初心者が扱いやすい改良も行なった。

(平成 25 年 2 月 21 日)
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2011 年度


川上 茂浩
片手でのキーボードの利用の問題点について


過去の卒業研究で一時的な片手キーボードの利用に関する研究があった。 これは、UNIX 上の X Window System の xmodmap という仕組みを使い、 キーボードの配置を変え、 どのようにしてキーボードを片手で扱えるように変更するのか、 そしてそれを実際にキーボードに割り当て、実験し考察した研究である。

しかし、この研究にはいくつか問題点が残されていた。 それは、記号を全く考慮していなかったこと、 BackSpace キーを押し続けることによる削除が不可能で、 一文字毎に削除しなければならなかったことである。

今回は 2 つの問題の解決を目指すとともに、過去の研究を改良したキー配列、 さらに全く新しいキー配列を提案し、 過去の研究で考察された配列と比較するための実験を行なった。

(平成 24 年 2 月 21 日)
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2010 年度


大桃 隆宏
Emacs で漢字の読みを残す機能の問題点について


過去の卒業研究で Emacs で漢字の読みを残す機能を実装するという研究があった。 これは漢字からひらがなに変換する時の誤変換をさけるために 漢字変換時読みとして入力したひらがなを残しておく機能の実装を行なった 研究である。

しかし、この研究にはいくつか問題点が残されていた。 その一つである「難しい漢字の読みを知らない時、 または正しい漢字が変換しても出ない時に正しい読みのひらがなを残せない」 という内容の問題を解決するのが本研究の目的である。 これを解決するために Emacs--Lisp という Emacs 専用の拡張言語で書かれている YC というかな漢字変換プログラムの改良を行なうことを考えた。 YC にはひらがなを格納しておく yc-hiragana-list という変数が存在するが、 そこで新しく yc-list-back という変数を追加し、 yc-hiragana-list に格納したひらがなを yc-list-back にコピーしておき、 yc-hiragana-list で正しい読みが残せない時に yc-list-back からひらがなを出力するようにして 正しい読みを残すことができるのではないかと考え実験した。

いくつかの方法で実験したところ yc-cancel という 「変換を取り消す関数」に変更を加えることで正しい読みを残すことができた。 しかし、この方法にもいくつか問題点が残っている。

(平成 23 年 2 月 14 日)
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片桐 由太
交通流解析における Aw-Rascle モデルの数値計算


過去の卒業研究で使用されていた流体モデルは、 交通流解析には向かない点が最近指摘されていて、 それを改良するモデルとして 2 次モデルの Aw-Rascle モデルというものがある。

過去の卒業研究で使用されていた流体モデルは、 交通の流れを流体の流れとして捉えていた。 そこで、本研究では 2 次モデルの Aw-Rascle モデルについて調べたことを紹介し、 数値計算をおこない、その結果からなにが得られるのかを検証する。 そして、最終的には、流体モデルと比較したり、 本研究室で行なっている道に依存する場合での考察ができるのかを目標とする。

まずは、過去の卒業研究で使用されていた流体モデルについて 簡単にまとめたものを紹介する。 今回は、道に依存しないモデルでまとめたものを紹介する。 そして、Aw-Rascle モデルについて紹介し、その数値計算を行ない、 どのような数値計算の結果を得たかを報告する。

(平成 23 年 2 月 14 日)
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渡辺 崇寛
e-learning を用いた自習システムにおける問題の作成について


大学の数学の講義では高校の授業に比べて問題演習が少なく、 「もう少し演習をやりたい」と考える学生は、 図書館の本や演習書などを利用して演習する必要がある。 しかし、似た問題を大量に演習するには適さない場合があるし、 講義のレベルや種類に合っているとは限らない。

そこで、値をランダムに変化させ、解法方法が似た問題を作成できる e-learning を用いた、自習をするための問題作成の部分について考察する。 学習内容に合う問題が解けることが可能となるような数学の自習システムについて、 どのようにプログラムを表現すれば自習に向くか考察していく。

今回は自習システムの問題作成の部分について LaTeX を主としたプログラムの作成をおこない、 そこから浮かび挙がった問題点を改善した Perl を主としたプログラムを作成し考察をおこなった。

(平成 23 年 2 月 14 日)
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2008 年度


遠藤 建城
メール文書からの感情等の特徴抽出について


現在、メールというものは様々なところで使われており、 そのメールの文章には相手の様々な感情が含まれていることが多い。 人間はメールの文章を読めば含まれている感情を多少は理解できる。 人間にできるのならばコンピュータにも メールの文章に含まれる相手の感情を多少は理解できるのではないかと考えた。

本研究ではまずメールの文章から 相手の感情等の情報を抽出する方法について幾つか挙げ、それぞれ考察する。 次にその中から1つを選択し、 その方法でメールの文章を解析する際に必要な指標を幾つか挙げ、 それらの性質について具体的なブログの文章を用いて実験し考察した。

(平成 21 年 2 月 12 日)
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星野 喬
表変換ソフトの開発について


パソコンやワークステーションで作表をするには専用のソフトを用いることが多い。 しかし、そのようなソフトの場合、 作表したデータを確認するにはそのソフト上でしか編集や確認することはできない。 逆に、LaTeX や HTML ではテキストベースで、 ソフトに縛られることなく作表が可能であるが、 複雑な構成の表、例えば結合が多用されているような表を作成する場合、 データ構造と最終的な表の形との関連がわかりにくくなるため面倒な作業となる。

そこで、本研究ではソフトに依存しない保存形式をとり、 単純な構成で表を表現できる構造を考える。 その構造を Perl のプログラムで実装し、 他の形式に変換できるソフトについて検討した。

(平成 21 年 2 月 12 日)
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若山 純生
交通流のセルオートマトンモデルの基本図について


交通流解析には流体モデル、セルオートマトンモデルなどがある。 流体モデルは交通の流れを連続した液体のように考えたモデルで、 セルオートマトンモデルは道路をセルに分割し、 各セル毎に車両の変化を離散的な時間の変化で考えたものである。 しかし、セルオートマトンモデルには物理的な理屈がないため、 セルオートマトンモデルの評価をする場合、 理論の確立している流体モデルと比較する必要がある。 だが、この2つは、データの型が異なるため、直接比較するのは難しい。 例えば、セルオートマトンモデルの基本図を作成し、 流体モデルと比較する方法がある。

今回はその比較を行うための セルオートトンモデルの基本図を作成することを目標とする。 本研究室では今までセルオートマトンモデルの基本図を作成するときに 厳密な定式化がされていなかった。 よって本研究では、セルオートマトンモデルのいくつかのモデルの 基本図を式から求めることを目的とする。

(平成 21 年 2 月 12 日)
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2007 年度


八鍬 雄太
グループ討議を行いやすい数学用の WWW 掲示板ソフトの考察


インターネット上での議論は、遠方の人と手軽に意見を交換することができ、 非常に便利である。 しかし、グループでの討議を行いたい場合、 メールでは共通の認識を確認するのが面倒であるし、 チャットではリアルタイムでの参加が必要になり、十分に考える時間が無い。 また、数学的な議論を行いたい場合、数式や図を利用しづらい点もある。

そこで、WWW 掲示板形式を利用することでグループ討議を行いやすく、 さらにプログラムにより数式や図を見やすい形で表示できるような ソフトについて考察した。

(平成 20 年 3 月 26 日)
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2006 年度


高橋 慎二
Emacs で漢字の読みを残す機能の実装について


コンピュータで漢字の含まれる文章を作る場合は、 まずひらがなを入力してから漢字に変換する。 しかし、文章を点字に翻訳したり、音声として出力する場合、 ひらがなが必要になるので、 漢字からひらがなに戻すことになる。 そのとき漢字からひらがなへの自動変換ソフトを使用すると 漢字によっては誤変換が起こるので、 その誤変換を避けるための方法として、 文章を作るときに入力したひらがなが、 漢字かな混じりの文章とともに残るようにすることを考えた。

本研究室では、主に Emacs というテキストエディタで文書を作成している。 Emacs は、様々な機能を持っているテキストエディタで、 Emacs Lisp という Emacs 専用の拡張言語があり、 自由にカスタマイズできる。 かな漢字変換も Emacs Lisp で作られているので、これを利用して、 文章を作るときに入力したひらがなが残るような仕組みを考えた。 Emacs Lisp で作られたかな漢字変換プログラムに YC があり、 その YC を改良することでとりあえずひらがなを残すことができた。 そして、漢字かな混じりの文章に対するひらがなを、 どのような形で残せばいいかを考え、 いくつかの方式を検討し、問題点をまとめた。

(平成 19 年 2 月 2 日)
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村越 鷹文
コンピュータ初心者の視覚障害者用点字学習ソフトの考察


現在、視覚障害者で点字を使えるのは10 % 未満で、 点字の学習も介護者の手助け無くしてはできないという現状がある。 特に全盲の場合、ディスプレイを見ることもできず、 またマウスを使った操作を行なうこともできない。 そこで、目が見えなくとも音声や触覚によるガイドのみで 全盲の方が介護などを受けずに点字を学習できるソフトについて考察した。

キーボードを触ったことの無い人でも簡単に入力でき、 全て音声でガイドしながら点字を学習するために、 まずキー配置の説明を行ない、 このソフトで使うキーの位置を覚えてもらい、 問題形式にして段階ごとに点字を覚えてもらうようなソフトを考えた。

そのソフトの中で、 入力方法とキーを押したときの音声ガイドについて適切な方法を調べるため、 様々な入力方式で点字の配列を打つプログラムと、 キーを押したときに出る音をかえたプログラムを作成し、 実際に何人かに実験してもらい、 その結果最適であると思われる入力方法と、 入力時に最適と思われる音に対する意見を聞いた。

(平成 19 年 2 月 2 日)
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三間 優
方言学習と方言変換ソフトの改善方法の考察


方言はまだ高齢者がよく使用しており、 高齢者にとっては標準語で書かれている文章などは 読みにくいのではないかと考えられる。 また文章をコンピュータに読ませる場合、 標準語の文章よりも方言の文章を読ませた方が 聞き取りやすいのではないかと考えた。 その他に、若い人達も方言を知っていた方が 高齢者の人達とコミュニケーションを取りやすいのではないかと考えた。

現在、標準語の文章等を新潟の方言 (新潟弁) を使用したものに変換する Web サイトがある。 また osaka という日本語テキストを大阪弁に変換できるフィルタなどもある。 単語や語尾を置換するだけなので特定の表現を必ず同じ言葉にする。 しかし、ひらがなの多い文章等を変換させてみると、 まだ正確に文章を変換することができないという問題点があることがわかった。 また変換しなくてもよいところも変換されてしまう 可能性があることなどもわかった。

そこで本研究では、方言学習が重要と考える理由を挙げて、 方言学習の意義を考えてみた。 またコンピュータによる方言学習の方法には どのようなものがあるのか簡単にまとめてみた。 さらに、文章を解析し、単語に分割してそれぞれの品詞を表示できる ChaSen (茶筌) というソフトを用いて、 変換サイトの問題点を改善する方法について考察し、 ChaSen を利用した Perl のプログラムを作成して、 より正確に文章等を新潟弁に変換することのできるフィルタの作成を検討した。

(平成 19 年 2 月 2 日)
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友廣 健介
交通流のセルオートマトンモデルによるカーブのシミュレーション


交通流とは、交通の流れを意味し、主に高速道路などでの車の流れを指していて、 渋滞や理想的な交通速度を解析するために利用されている。 セルオートマトンモデルとは、道路をセルで分割し、 交通流を離散的な状態で表現し、それがあるルールに従って 離散時間で変化する数理モデルである。

過去の卒研で登り坂の実装を試みていた。 その方法は、区間によって最高速度を変えるというものであった。 平坦な道の最高速度よりも登り坂の区間の最高速度を低くするのである。 そのことで、登り坂に入ることにより速度が低下するということを得るものである。 今回は、その登り坂の影響と似たような影響を及ぼすと思われる カーブの実装を試みた。

登り坂と違い、カーブでは、カーブにさしかかる際の 減速する区間とカーブ区間の最高速度の低下が考えられる。 そこで、最高速度を変えた区間だけでなく、 ランダムブレーキを行う確率を変えた区間も作ることで、 カーブにさしかかる際の減速と カーブ区間の最高速度の低下が得られるのではないかと考えた。

以上を踏まえて、セルオートマトンモデルの一つである Nagel-Schreckenberg モデルのルールに従い、 条件を与えてシミュレートを行なってみた。 その結果、平均密度 0.5 以下でカーブらしい結果を得ることができたが、 急ブレーキを行っているために、 実際の交通とはかけ離れた結果となってしまった。

(平成 19 年 2 月 23 日)
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2005 年度


山口 圭
視覚障害者向けかな漢字変換ソフトウェアに関する考察


現在、視覚障害者の方が作成した WWW ページや電子メール等には 同音異義語の誤字がよく見られる。そして、様々な OS が存在する中で、 UNIX 上で動作する視覚障害者向けのかな漢字変換ソフトウェアは あまり普及していないと言える。

そこで本研究では、この状況が多少でも改善されるように、 UNIX 上で動作する視覚障害者向けのかな漢字変換ソフトウェアに関する 考察を行なう。

本研究室では、視覚障害者向けのかな漢字変換ソフトウェアに関して、 過去に熟語を用いて単漢字を説明する方法の研究が行なわれたが、 本研究では熟語を用いず、 単漢字のみの状態で画数や部首等を用いて説明する方法を取った。 そして、その説明方法をいくつか提示し、 プログラムを用いた統計を取り、 その結果と実際に健常者に対して行なった漢字の 実験的なアンケートの結果を考察する。

(平成 17 年 8 月 9 日)
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早川 道則
動詞・形容詞での単漢字説明ソフトウェアについて


現在、 Unix 上では単漢字の読み上げ説明ソフトは あまり普及していないといえる。 そこで、本研究では熟語や単漢字を説明するために それぞれ固有の説明を持つ辞書ファイルを用いない 別の説明方法を考察していくことにする。

過去の卒業研究では、 kakasidict という辞書ファイルから 対象の単漢字が含まれる単語を抜き出し、 対象の単漢字がその単語の何文字目に使われているか という説明方法や、 対象の単漢字の部首や画数で説明する方法を提案、考察していた。

本研究では、対象の単漢字を辞書ファイルから動詞・形容詞として 収録されている対象の単漢字を辞書ファイルから抜き出し 説明する方法を提案する。

この説明方法では、どの程度の単漢字が説明可能なのかを調べるため JIS 第一水準と第二水準の単漢字を対象に判別していくと同時に、 健常者に対してこの説明方法でどの程度理解ができるのかアンケートをとり、 考察を行った。

(平成 18 年 2 月 6 日)
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山内 伸哉
2 点間の経路を考慮した簡易地図データの考察


WWW 用の地図を作る場合、 Unix 上には定番といえる簡単なソフトが見当たらず、 Unix の一般的な描画ソフトのデータを再利用することは難しい。

2004 年度に齊藤氏がこの研究に取り組み、 地図データとWWW用の地図を作成したが、 この研究で使用された SVG 画像形式に対応しているブラウザは少なかった。

そこで本研究では、 地図データから多くのブラウザに対応している画像形式を 直接作成する方法を考察する。

また、この地図データは、道路と建物のそれぞれのデータのみで、 建物と道路をリンクさせることや交差点の識別ができなかったので、 2 点間の経路が考えられない。 そこで 2 点間の経路を考慮するのに必要な地図データについても考察する。

(平成 18 年 2 月 6 日)
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若田 智史
6 点入力による点字学習ソフトの考察


本稿では、点字を扱える視覚障害者が少ないということから、 介護者の手助けなしで自力で点字が学習できるような点字学習ソフトや 晴眼者も点字を学習できるようなソフトを考察して行く。

点字はすべて 6 点の凹凸で構成されているが、 この点字をキーボード上で入力し、 正誤判定することにより点字を学習するという方法を考えた。 そこで 6 点入力によるタイピングソフトを考え、 これにより点字を学習する方法を考えた。 キーボード上から点字の 6 点を入力する方法を 6 点入力というが、 最近ではこの 6 点の同時押しができないパソコンが増えてきている。

そこで、6 点同時押しができないパソコンでも使用できるように、 6 点を同時に押さない方法を提案し、 どのような方法で入力することが有効か考察した。 また、入力方法に関してアンケートをとり、 どのような入力方法が入力しやすかったのか意見を聞いてみた。

(平成 18 年 2 月 6 日)
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西片 雅和
UNIX 上での BASE 形式のトランスレータの作成


2003 年の松本 賢一氏の卒論で課題となっていた 漢字かな混じり文の自動点訳を基に研究を進める。

点字エディタ、自動点訳ソフトについて、BASEについて、 点字の構造について調べた。 BASE とはキーボードから文字を打ち込めば点字データにしてくれる 点字エディタの一つである。 BASE の形式は MS-DOS、MS-Windows で広く使われていて、 その形式は点字データのファイル形式としては最も標準的である。 そこで UNIX 上で BASE の形式に変換できないか考えた。

BASE での詳しい形式の解析を行った結果 BASE は NABCC という形式が使われていた。 これらの解析したデータを基に UNIX 上で日本語 (ひらがな) 入力されたテキスト形式のファイルを NABCC 形式のファイルに変換するトランスレータを作成した。

(平成 18 年 2 月 6 日)
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宮沢 雄
大量のブックマークに対する整理方法について


WWW の利用に関しては、 Web ブラウザのブックマーク機能を使うことにより 簡単に目的のサイトに行くことができる。 ブックマークは使用頻度の高い Web サイト の URL を記録しておくことで、 そのサイトへのアクセスに関して、 URL を入力する必要がなくなり便利である。 しかし、長く使っていくとブックマークが大量に登録されてしまい、 逆に使いづらくなってしまう。

そこで、本研究ではこの大量のブックマークに対して いくつかの整理方法を提案、考察した。

また、実際にそれらの整理方法を実現するためのプログラムを作成して 実験した結果、新たにでてきた問題を考察した。

(平成 18 年 2 月 21 日)
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森山 俊
コンピュータを利用したソーティング手順の作成


通常、人間が実際にする並べ替え作業は、人間が並べ替えの手順を求めて、 人間が手作業で並べ替える。この作業に関して、コンピュータは一切使っていない。

この作業に関して、コンピュータを利用して、並べ替えの手順を求めるのは コンピュータ、実際に並べ替え作業をするのは人間、というように コンピュータを利用したソーティング手順の作成についての検討を行った。

実際には、ひとつのルールを設定して、そのルールの下での 最適なソーティング手順の求め方を考察し、その手順と回数、 シミュレーションによる平均回数についての検討を行った。

(平成 18 年 2 月 22 日)
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2004 年度


齊藤 真理子
再利用可能な地図データの考察と WWW 用変換ツールの作成について


WWW 用の地図を作る場合、Unix 上には定番といえる簡単なソフトは見当たらない。 Unix には一般的に、Tgif や Xfig、Xpaint 等の描画ソフトがあるが、 それらの描画ソフトは地図を書くのに向いるとはいえず、 またそのデータは再利用するのが難しい。

そこで、本研究では、Unix 上で WWW 用の地図データを作成するツール、 そしてそのデータを加工するツールとして、 地図データを画像形式に変換するもの、地図データの一部分を切り取るもの、 地図データからクリッカブルマップの HTML 部分を作成するもの、 などの作成について考察する。

(平成 17 年 2 月 10 日)
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松村 智尋
セルオートマトンによる交通流モデルの基本図について


交通流解析にはセルオートマトンモデル、流体モデルなどがある。 セルオートマトンモデルは道路をセルに分割し、 各セルに存在する車の挙動を調べることで実際の交通をモデル化したもので、 流体モデルは交通の流れを連続した液体のように考えて表現したモデルである。

この 2 つはデータの型が異なり、直接比較するのは難しい。 2002 年度卒研生の宮入氏はこの両者の比較を ルール 184 セルオートマトンモデルに対して行なっている。 しかし、ルール 184 モデルの基本図は単純すぎて多様性に乏しい。

よって本研究では、セルオートマトンモデルの一つであるスロースタートモデルの 速度と停止時間を変化させることで多様な基本図を作成することを目的とする。

(平成 17 年 2 月 10 日)
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2003 年度


田村 大輔
アルファベット列のかな変換についての考察


竹野研究室で開発された Unix 専用の文書読み上げソフトで yomi というものがある。

この研究室では、過去に何度かこのソフトの改良や問題点の考察と 打開などが行われてきたが、 まだこのソフトの改良点や問題点はあると考えられる。

yomi では、アルファベット列を綴り一文字ずつ読む方法をとっているが、 この読ませ方では文書中のアルファベット列が聞き取りにくく、 認識が困難である。

この論文では、アルファベット列をかな文字に変換する何らかの方法を提案し、 その変換方法の問題点をとりあげ、 また被験者による実験を行ってその変換方法の実用性を考察し、 yomi にその変換方法が取り入れられるかを考えていく。

(平成 16 年 2 月 6 日)
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2002 年度


柴 信一郎
一時的な片手でのキーボードの利用に関する考察


現在、コンピュータで広く使われているキーボードを、片手で扱うことができれば、 片手が塞がっている場合、あるいはなんらかの障害で片手が使えない場合などに 役に立つと考えられる。

現在、片手で扱うためのキーボードは既に市販されたものがあるが、 本研究では一時的な事情で片手で扱えなくなったときのことを考慮している。 UNIX 上の X Window System では、xmodmap という仕組みがあり 容易にキーの配置をカスタマイズでき、カスタマイズしたものは、 任意に通常の状態に戻すことができる。

また、カスタマイズするにあたり、キーボードの構成について調べ、 どのようにしてキーボードを片手で扱うように変更するかということを考案し、 それを実際にキーボードに割り当て、実験し考察する。

(平成 15 年 2 月 6 日)
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松本 賢一
コンピュータによる点字の学習と入出力に関する考察


視覚障害者が音声によりコンピュータを利用できれば従来は困難であった、 豊富な情報の入手や社会参加が可能となる。

晴眼者は初心者でもいきなり PC 上の機能を使う練習と キーボードの練習を並行してして行うことが出来るが、 視覚障害者の場合はまず、キーボードという空間概念を把握し キー配列を覚えなくてはならない。

また、視力も聴力もないとなると、コンピュータとの間の コミニュケーション手段は点字のみとなる。

そこで本稿ではまず視覚障害者のコンピュータ利用環境や 現状について報告するとともに、 視覚障害者向けソフトの有効性の確認や 視覚障害者の点字解読の効率を上げるための学習を考慮し、 コンピュータによる点字の学習と、入出力に関して考察した。

(平成 15 年 2 月 6 日)
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宮入 洋介
交通流解析における流体モデルとセルオートマトンモデルの比較


現在、交通流解析に用いられているモデルには、流体モデル、追従モデル、 セルオートマトンモデルなどがある。 本研究ではその中から、流体モデルとセルオートマトンモデルを取り上げ、 その共通点や相違点を考察する。

流体モデルとは、交通流に対する理論的取り扱いを、 マクロな立場からとらえる流体力学的なものである。 それに対しセルオートマトンモデルとは、交通流を車両 1 台 1 台の挙動から 解析するものである。

本稿ではまず、流体モデルとセルオートマトンモデルの紹介と、 簡単な説明をした後、流体モデルとセルオートマトンモデルの比較を行った。 比較では、Lax-Friedrichs の差分法によりデータをグラフ化したものと、 セルオートマトンモデルのシミュレーション結果の比較を行い、 両モデル間で対応がつくところがあるという結果を得ることができた。 しかし、逆に対応の確認ができないところもあったので、 そんなことも含めながら紹介していく。

(平成 15 年 2 月 6 日)
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山岡 薫
CJK パッケージによる LaTeX の日本語化と LaTeX2HTML との関係


本稿は、 CJK パッケージによる LaTeX の日本語化と LaTeX2HTML の日本語化の関係について考察する。

まず、 TeX と LaTeX2HTML に関する特徴などを述べ、 LaTeX で日本語を表現するアスキー版 pTeX, NTT 版 jTeX, CJK パッケージの差異、及び LaTeX2HTML への対応の現状と比較、検討を行い、 そして LaTeX2HTML とその日本語化に関する問題点を、 日本語漢字コードと欧文アクセントに関する問題を中心に考察し、 LaTeX2HTML の日本語化では、それらをどう処理すべきかなどを提案する。

(平成 15 年 2 月 6 日)
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山岸 寛
ウィンドウマネージャのユーザインターフェースに関する考察


コンピュータを使う場合、キーボードやマウス等を使い画面を操作したり、 文字を打ち込んだり、と様々な処理をさせる。 この操作の過程で図や絵を含んだ場合を GUI での操作、文字のみの場合を CUI での操作という。 UNIX 環境下では、GUIを採用していても CUI での操作が多く、 相互の連携がなされていないように感じた。

このことから、ウインドウマネージャと CUI ツール群を比較、考察し、 それらの抱える問題を指摘し、 その操作性を向上させることを目標としてマウス動作の キーボードエミュレーションを行うプログラムをつくって実験し、 それによって得られた問題点を挙げる。

(平成 15 年 3 月 13 日)
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2001 年度


石田 大輔
UNIX 上の音声によるキー入力練習ソフトの開発について


視覚障害者が音声でインターネットを活用することにより、 従来は困難であった即時性のある情報の入手や社会参加が可能となる。 画面情報の音声化の技術が進むにつれコンピュータを活用する視覚障害者は 増加している。 しかし、我々晴眼者がコンピュータ操作習得と並行してキーボード操作を 習得するのに対して、視覚障害者はまずキーボードという空間概念を把握し、 キー配列を覚えなければいけない。

本稿では、視覚障害者のコンピュータ利用の現状を報告するとともに、 彼らがコンピュータ操作 (キーボード配列) を独力で習得するための 音声出力を用いた GUI に依存しない UNIX 上のタイピングソフトの開発を行なう。

タイピングソフトの原理を考察し、基本的なテストプログラムを実行した結果、 音声出力ならではの問題点が多数見つかった。 そこで、それらの問題点を分析し、解決策を考察した。

(平成 14 年 2 月 5 日)
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唐澤 洋介
視覚障害者の PC-UNIX の導入に関する考察


視覚障害者がコンピュータを利用することは基本的には困難である。 それでも、職場や学校のみならず個人でもコンピュータを所有し 利用しているユーザは多く存在する。 しかし、現在はどのような利用環境でも GUI ベースの OS である MS-Windows が 主流であり、視覚障害者にとっては必ずしも利用しやすい環境とはいえない。 そこで、GUI ベースの OS と比較して使いやすいと考えられる CUI ベースの OS として PC-UNIX を取り上げる。

PC-UNIX の導入に関して、視覚障害者のユーザ 1 人での OS の インストールが困難なこと、音声利用による日本語環境、 コンピュータ利用においてほとんどのユーザが必要とするマニュアルが 視覚障害者には利用が不便であることを問題として取り上げ、 それについての現状と解決方法を考察した。

また、PC-UNIX において、シェルはユーザインターフェイスであり、 シェルの使用によりすべての作業が行なわれるといえる。 しかし、視覚障害者が現在の対話型環境のシェルを利用するには、 音声化の問題と音声化しても使いやすくならないという問題がある。 そこで、その解決方法の一例としてシェルの日本語化を提案し、 使いやすい対話型シェルにするための考察をした。

(平成 14 年 2 月 5 日)
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佐々木 徹也
Lpノルムによる非粘性バーガース方程式の差分法の比較


本稿では、一次精度の差分法と二次精度の差分法の精度の比較を行い、 一次精度差分と二次精度差分の分割数による精度の対応付けを目的としている。

短時間計算においての差分の精度に関しては色々と知られているが、 長時間計算後の差分の精度に関してはあまりよく知られていない。 そこで、一次精度差分が二次精度差分のどの程度の分割数に対応しているのか などを検討していく。 そして、その対応付けの方法として Lp ノルムを用いる。

渡邉氏の研究において、この Lp ノルムが用いられていたが、 この Lp ノルムが差分法の振動を含む近似解の比較において 用いることができるという保証はないので、 この Lp ノルムが振動を含む近似解の比較に用いることが できるかどうか確かめるという目的もある。

本稿の考察に用いる差分解法は、一次精度の Lax-Friedrichs 法、 二次精度の Richtmyer 法、MacCormack 法の前進差分と後退差分の 4 種類である。 また、検討する Lp ノルムは、 L2 ノルム、 L1 ノルム、L1.5 ノルムの三種類である。

そして、実験と考察の末、この Lp ノルムが振動を含む近似解などの 比較には使えないのではないかという結論に至る。 よって、本稿では一次精度差分と二次精度差分の精度の対応付けにまでは 達していない。

(平成 14 年 2 月 5 日)
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東海林 隼人
交通流の流体モデルにおけるカーブの考察とその数値解析


交通の流れを解析するには大きく分けると、流体モデル、 セルオートマトンモデル、追従モデルに分けられ、 ここでは交通流の流体モデルのカーブの考察を行う。

流体モデルとは交通の流れを流体運動とみなして 偏微分方程式のモデル化を行うものである。 これは条件のない直線運動を前提にして考えられたモデルで、 これに対し竹野研究室では道路に斜面がある場合、 信号があるような場所での車の運動をモデル化する研究が過去に行われている。

本稿では道路に条件のある場合についてカーブがあるような場合を考察する。 まずカーブにおける車の運動について考察し、 停止距離モデルを用いてカーブでの交通流のモデル化を行った。 次にその保存則方程式を Lax-Friedrichs 法で数値解析した。

その結果、カーブに入った時には密度は一時的に上昇し、カーブを抜けて 直線に戻った時には密度が一時的に下がるという結果を得たのでこれを紹介する。

(平成 14 年 2 月 5 日)
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藤井 学
非粘性バーガース方程式の数値計算の PVM による分散処理について


コンピュータ同士を接続する際の方式、手段にはどのようなものがあるのか。 また、その通信手段がどのようなものか。 それぞれにどのような特徴があるのかを 自らの使用した一般に使われるスター型を含め述べた。

その上で、接続したコンピュータ同士を分散処理させる為に 必要なソフトウェアとして、比較的に手に入り易く、 様々なコンピュータに使用可能な PVM というものを挙げ、 さらに、その特徴とそれを利用することで 非粘性バーガース方程式の差分化した式を分散化させて計算させ、 どのくらいのマシン数や仕事の数ならば良いかを検討した。

更に、結果よりマシンが多ければ良いというわけではなく、 バランスが重要であると分かった。 よって、そのバランスをとることやその他の改善点を今後の課題として挙げた。

(平成 14 年 2 月 15 日)
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2000 年度


井上 直大
日本語文書中の漢字の説明ソフトの開発について


現在、UNIX 上で動作する漢字の読み上げ説明ソフトが普及していないため、 これをフリーソフトとして配布できることを目標に考えていくことにした。 そしてそのソフトの開発に、kakasi という漢字や仮名の混じった文章を ローマ字やひらがなのみの文章に変換するソフトと、それに付属する辞書、 そして UNIX 環境での様々なコマンドなどを使用することにした。

この研究では、漢字の読み上げ説明方法とそれを組み込むユーザーインター フェースを幾つか提案し、原理的な部分を簡単なプログラムで実験して、 その結果を元にどういう説明方法が実現可能なのかを考察していくこととする。

(平成 13 年 2 月 5 日)
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鈴木 義利
コンピュータ画面情報の音化について


コンピュータ画面に現われる情報を音化することで、視覚障害者も その画面情報を確認できるのではと考え考察してみることにした。 いろいろな画面情報の中で、点字の読み上げ、コンピュータ上で文書を 書くときに用いられるテキストカーソルの音化、マウスカーソルの音化の 3 つについて考えてみた。

これらついて、その実現方法と可能性を考察したが、マウスカーソルの 音化に関しては、その他に、実際にプログラムを用いてコンピュータ上で 実験を行った。その結果、マウスカーソルの位置特定の他にも、 単純な音で画面上に配置されている図形を特定することも可能になるかも しれないということがわかった。

本稿では、ここに挙げた画面情報を音化するための方法について考察する。

(平成 13 年 2 月 5 日)
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船橋 崇将
CUI での音節の切り出しソフトの開発について


昨年の研究において、UNIX 上で動作する日本語文書読み上げソフトに ついての改良が行われた。 このソフトの仕組みは、1音節ごとに用意されている音声データを 連結して出力する方法を用いている。 そのことから各音節のデータをユーザが自分で録音した 音声のデータに置き換えることが可能である。

しかし、録音した1音節ごとの音声データは音声の出だしの 位置、音量、音程が整っていないため、 このまま音声データを連結して出力しても、 音節ごとに ばらつき が生じて聞き取りにくいものとなる。 そのため音声データの編集を行なう必要が生じる。

本稿では音声データを作成する方法と音声データの編集について の考察と問題について検討する。

また、読み上げソフトは CUI と呼ばれる環境においての使用が 考えられているので、音声データの編集も CUI 環境という 条件をつけて行なうことにする。

(平成 13 年 2 月 5 日)
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渡邉 伸征
衝撃波による非粘性バーガース方程式の差分法の比較


保存則方程式の一次精度と二次精度の差分法において、短時間計算の 差分の精度については色々と知られているが、長時間計算後の差分の 精度については昨年の木原氏の研究以外にはあまり良く知られてはいない。 ただし、その研究では、一次精度と二次精度の差分の比較を見た目でしか 行っていない。

そこで、本稿では周期的外力を持つ非粘性 Burgers 方程式で、 長時間計算後の一次精度と二次精度の差分法の比較を、見た目ではなく 数値的に行うために必要な比較方法について考察する。比較する差分法は、 その研究でも取り上げられている一次精度の Lax-Friedrics 法、 二次精度の Richtmyer 法、MacCormack 法 (前進差分,後退差分) である。

それらの分割数と CFL 条件の値を変化させた数値計算結果から、 一次精度差分のどの程度の分割数や CFL の値が、二次精度差分の どの程度の分割数や CFL の値にあたるのかを対応付けるために、 衝撃波に注目したいくつかの比較方法を検討する。

(平成 13 年 2 月 5 日)
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1999 年度


木原 修
セルオートマトンモデルによる交通流解析


セルオートマトンモデルを用いて交通流をミクロな観点から考察する。 セルオートマトンモデルは、ある空間が与えられたときに、その空間を 均一のセルで敷き詰め、隣り合うセルとの相互作用を繰り返すことにより、 その後の挙動、振舞いなどを発生させていくものである。

本稿では、まず、ミクロな観点との比較の意味で、 マクロな観点である流体モデルの基本量について述べ、 そしてミクロな観点であるセルオートマトンモデルの基本量の定義について考える。 セルオートマトンモデルは、観点の違いから、 流体モデルの基本量の定義がそのまま使うことができないため、 セルオートマトンモデルにおいて基本量が定義できるような状況を取り上げ、 その上での基本量の関係について考察する。

次に、このモデルのシミュレーション結果から考察を行い、 またこのモデルを変形し、 事故による状況を考えたモデルのシミュレーション結果を示し、 渋滞について考察する。 さらに、このモデルに車の加速と減速を取り入れてより実際の交通に近づけた K.Nagel と M.Schreckenberg のモデルを取り上げ、 このモデルをシミュレーションし、 その結果からモデルのルールについて考察する。

その後、この K.Nagel と M.Schreckenberg のモデルに いくつかの条件を付け加えることで、 登り坂、カーブの影響をセルオートマトンモデルで実現させるために、 いろいろな条件下でのシミュレーション結果を示し、考察を重ねていく。 その結果えられた、低い密度での坂による影響について紹介し、考察する。

(平成 12 年 2 月 4 日)
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木原 涼子
非粘性バーガース方程式の大きい時間幅に対する数値計算


本稿では、非粘性バーガース方程式という非線形単独双曲型偏微分方程式に対して、 様々な差分法で数値計算を行っていく。 そして、長時間後の数値計算結果を精度良く、 なおかつ少ない計算量で求める差分法を検討していくことにする。

周期解などの性質を調べる場合、長時間計算が必要になる。 また、短時間計算では精度の良い差分は知られているが、 長時間計算した結果の良い差分近似についてはあまり知られていない。 検討する差分法は、一次精度の Lax-Friedrichs 法と、 二次精度の Richtmyer 法、前進差分を用いた MacCormack 法、 後退差分を用いた MacCormack 法である。

また、差分近似する非粘性バーガース方程式に 時間周期外力をつけたものについても数値計算を行い、 周期解の研究にどれが向いているのか比較検討していく。

(平成 12 年 2 月 4 日)
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佐藤 健美
UNIX における日本語文書読み上げソフトの開発について


現在、UNIX 上で動作する日本語文書読み上げソフトが普及していないため、 これをフリーソフトとして配布できるようにしようと思いその作成を考えた。 そして、UNIX における日本語文書読み上げソフトの開発を行っていく為に、 今回は kakasi という漢字や仮名の混じった文書を ローマ字やひらがなのみの文書に変換するソフトを使用することにした。

しかし、kakasi を今回のソフトで使用するには問題があるので、 修正をしなければいけない部分がある。

この論文では、kakasi を修正する上で調べた結果や、 実際にソフトを作成していく為に必要なプロセスや問題点を報告する。 また、修正を行った後の実行結果を見てどのように変わったか、 その後にでてきた問題点について考察する。

(平成 12 年 2 月 4 日)
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鈴木 保弘
交通流の流体モデルにおける信号の考察とその数値解析


交通流の流体モデルにおける信号の考察を行う。本稿で扱う流体モデルとは、 交通流に対する理論的な取り扱いをマクロな立場からとらえるモデルである。

本稿では、速度と密度の関係式について、 車間距離を車の停止距離とみなしたモデルを採用し、 そこに、信号を取り入れるための、境界条件を考察した。 そして、その条件を Lax-Friedrichs の差分法で、 計算するための適切な計算方法を構成することにより、 そのモデルに信号問題を取り入れることを実現した。

さまざまな道路条件を設定し、実験を行い、赤信号では渋滞を引き起こし、 青信号では渋滞が解消され、実際の現象に対応していることが、確認された。

さらに、坂道の影響よりも赤信号の影響力のほうが、はるかに大きいという 結果が出たので、それについて紹介する。

(平成 12 年 2 月 4 日)
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1998 年度


井上 優
種々の爆発判定条件による半線形波動方程式の爆発面の数値解析


本稿では、波の運動方程式である波動方程式について考察する。 まず、線形波動方程式、半線形波動方程式をそれぞれ差分法による数値解析を行って、 実際にどのような値を取るか調べ、 半線形波動方程式において解がある時刻 t で無限大に発散する 爆発という現象が起きることを紹介する。

この解の爆発は x の値によって爆発の時刻が異なり、 その点を x-t 面上でつなぐことによって曲線が生まれる。 それが爆発面である。 この爆発面は、初期値などの条件を変えてやることによりその位置や形を変化させる。 この爆発面を観察するために計算機の上で数値計算することが目標である。

計算機では無限大の値を扱うことができないので、その方法をいくつか紹介し、 その長所、短所を提示し、どの条件ではどのような方法が適しているか考察する。

(平成 11 年 2 月 5 日)
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大川戸 太郎
周期的外力を持つ非粘性バーガース方程式の倍周期解の自動判別法


周期的外力を持つ非粘性バーガース方程式の倍周期解の 自動判別法について考察する。

ラックス-フリードリクス法で数値解析を行い、得られた倍周期解、 すなわち 2 つや 3 つの周期解が交互に現れる 2T、3T のような周期解が 得られた時、その倍周期解が、何倍かを視覚的に判断するだけではなく、 得られたデータを用いて計算を行い、 倍周期解の周期数を自動的に判別する方法を検討する。

さまざまな自動判別法があるわけだが、その中のいくつかを行い、 その判別法の長所、短所を考察する。

(平成 11 年 2 月 5 日)
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西田 匡佑
停止距離から導かれる交通流の数学モデルとその数値解析


停止距離から導かれる交通流の数学モデルについて考察する。 数学モデルとは、自然科学・工学・社会科学上の問題を 数理的に解決しようとする場合に、 現実問題のかわりに、それを表現しているモデルを数学的に組み立てて、 理論的考察をするとき、用いられるモデルのことである。

本稿では、まず、交通問題を考えるにあたり、停止距離から速度の関係式を導く。 次に、実データからそのようなモデルを構成する方法について考察する。 次に、考察されたモデルを用いて、交通パターンの予測をすべく、 車の流れの保存則方程式を Lax-Friedrichs の差分法を用いて解き、 平坦な道の場合と登り坂と下り坂の場合との比較を行う。

その結果、このモデルにおいては、 平坦な道と坂道の分岐点で、登り坂の場合は渋滞を解消し、 下り坂の場合は、渋滞を引き起こすという現象が起きることが分かった。

(平成 11 年 2 月 5 日)
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大橋 洋
一次補間法による半線形波動方程式の近似爆発面の精密化


半線形波動方程式は、解を具体的な式であらわすことはできないが、 確かに滑らかな爆発面があることが証明されている。 またそれと関係のある半線形移流方程式については、 解、そして爆発面を表す式がすでに存在する。

本論文では、どのような形状かまだ知られていない、 半線形波動方程式の爆発面を数値計算することからはじまる。 この半線形波動方程式と半線形移流方程式の爆発面を比較し、 半線形波動方程式の爆発面を評価することと、 その爆発面の精度を高めることが目的である。

(平成 11 年 2 月 5 日)
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工科大祭での卒業研究紹介 (2002-2004, 2014)

工科大祭のときに、研究室の前にディスプレイのみおいて 卒業研究の紹介のスライドショーを行ったりした卒業研究紹介がありますので、 それをここにおきます。


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作成日: 06/13 2018
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