竹の 03/30 2004 --------------- gnuplot 3.7.X, 3.8.X 用の gnuplot.doc の日本語訳がとりあえず完成 したので公開します。 1. はじめに ----------- gnuplot 3.5 のマニュアルファイル gnuplot.doc の日本語訳を元にして gnuplot 3.7.X, 3.8X の gnuplot.doc の日本語訳を作成しましたので公 開します。 訳者: 井上直大、鈴木義利、船橋崇将、渡邉伸征、藤井学、石田大輔、 唐澤洋介、佐々木徹也、東海林隼人、柴信一郎、松本賢一、宮入洋介、 山岡薫、山岸寛、田村大輔、竹野茂治 (2000~2003 年竹野研究室メンバー) いくつか問題点等もあります。それに関しては 「3. 注意」を参照して 下さい。 また日本語訳の最新版やこの訳に関する注意等は以下の WWW ページに掲 載していく予定ですのでそちらも参照して下さい。 http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/gp-jman/gp-jman.html なお、こちらでは gnuplot は Unix の環境でしか使用していませんので 以下の説明は全て Unix の環境を仮定しています。また、配布ファイル 等の漢字コードは全て EUC です。gnuplot の MS-Windows を利用する方 は、漢字コードを Shift_JIS に変換して読む必要があるかも知れません し、上記の WWW ページに置いてある MS-Windows 用のファイル (ヘルプ ファイル) をお使いください。 2. 利用方法 ----------- 2.1. 取得 --------- 現在、gnuplot は、 ・正式公開版 (3.7.X): 3.7, 3.7.0.1, 3.7.1, 3.7.2, 3.7.3 ・開発版 (3.8X) : 3.8i.0, 3.8j.0, 3.8k.1, 3.8k.2, 3.8k.3 の版が出ていて、各版で多少違いがありますので (特に terminal ドラ イバ) 各版用の物を用意しました。 なお、3.8k.0 は出てすぐに 3.8k.1 が出ましたし、3.8k.0 と 3.8k.1 ではマニュアルには違いはないようなので 3.8k.0 の場合は 3.8k.1 用 のものをご利用ください。 http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/gp-jman/gp-jman.html に、 gp373-20031021.tar.gz : 3.7.3 用 gp372-20031021.tar.gz : 3.7.2 用 gp371-20031021.tar.gz : 3.7.1 用 gp3701-20031021.tar.gz: 3.7.0.1 用 gp37-20031021.tar.gz : 3.7 用 gp38i0-20040318.tar.gz : 3.8i.0 用 gp38j0-20040318.tar.gz : 3.8j.0 用 gp38k1-20040318.tar.gz : 3.8k.1 用 gp38k2-20040318.tar.gz : 3.8k.2 用 gp38k3-20040330.tar.gz : 3.8k.3 用 が置いてあります。例えば 3.7.2 用のものには gp372-20031021.doc : gnuplot 3.7.2 の gnuplot.doc の日本語訳 term372-20031021.diff: terminal ドライバの日本語訳 (差分形式) readme-20031021.txt : このファイル (と同等のもの) の 3 つが含まれていて、他のものも同様のものが含まれています。 なお、これらのファイルの漢字コードはいずれも EUC-JP です。必要な ら適当に変換してご利用下さい。 2.2. インストール ----------------- 今回、terminal ドライバの訳を差分形式で用意しました。これをマニュ アルファイルに含めるには多少の作業が必要です。以下、gnuplot 3.7.2 を例に取って概要を説明します。 なお、gnuplot-plus patch が当たっている場合は「2.3. plus patch に 関して」をまずご覧ください。 [1] 展開してパッチを当てる 現在 gnuplot を展開したディレクトリにいるとします。 % gunzip -c gp372-20031021.tar.gz | tar xvf - % cd gnuplot-3.7.2/term % patch -p1 < ../../term372-20031021.diff % cd ../.. これで、terminal ドライバのマニュアル部分が日本語化されました。 [2] docs ディレクトリのツールを作り直す % cd gnuplot-3.7.2/docs % make clean % make doc2gih % cd ../.. オリジナルの gnuplot をコンパイルした後に作られる docs/ ディレク トリのツールには、既に terminal ドライバのヘルプ部分が組み込まれ ていますので、日本語マニュアルを作る場合はツールの作り直しが必要 です。 [3] gnuplot のオンラインヘルプファイル (.gih) を作成する % gnuplot-3.7.2/docs/doc2gih gp372-20031021.doc gp372-jp.gih 他にも HTML 形式のファイルや LaTeX 形式、info ファイルなども作成 することができます。例えば以下の通りです。 % cd gnuplot-3.7.2/docs % make doc2html doc2tex doc2info % ./doc2html ../../gp372-20031021.doc ../../gp372-jp.html % ./doc2info ../../gp372-20031021.doc ../../gp372-jp.info % ./doc2tex ../../gp372-20031021.doc ../../gp372-jp.tex 詳しくは gnuplot-3.7.2/docs/Makefile を参照してください。 なお、3.8i.0 以降は doc2html, doc2info は含まれず、HTML や info ファイルは makeinfo で作るようになりました。よって例えば以下のよ うにします (gnuplot-3.8k.3 の場合)。 % cd gnuplot-3.8k.3/docs % ln -s ../../gp38k3-20040330.doc gp38k3-jp.doc % sed 's/gnuplot\./gp38k3-jp./g' doc2texi.el > doc2texi-jp.el % emacs -batch -l ./doc2texi-jp.el -f d2t-doc-to-texi % makeinfo --html -I. gp38k3-jp.texi --no-split --output=gp38k3-jp.html % makeinfo -I. gp38k3-jp.texi --no-split --output=gp38k3-jp.info 詳しくは gnuplot-3.8k.3/docs/Makefile を参照してください。 [4] できたヘルプファイルを適当なところに置く できあがったファイルを適当な場所に置いて、そのパスを GNUHELP で設 定すれば、gnuplot はそのファイルをオンラインヘルプとして使用する ようになります。 # cp gp372-jp.gih /usr/local/share/gnuplot/gp372-jp.gih % setenv GNUHELP /usr/local/share/gnuplot/gp372-jp.gih なお、以下の WWW ページにこちらでこの doc ファイルから生成した種 々のファイル (.dvi,.gih,.html,.info,.ms,.pdf,.ps,.tex, 及び MS-Windows 用ヘルプファイル) も用意しましたので、必要でしたらそれ もお使い下さい (3.7.2 用, 3.8j.0, 3.8k.3 用のみ)。 http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/gp-jman/gp-jman.html ただし、.gih ファイルは、通常は利用者の環境でインストール時に選択 されたドライバ用のヘルプが組み込まれる方が自然なので、どちらかと いうと上の手順の [1] ~ [4] で自分で作る方がいいと思います。 また、DVI ファイルは docs ディレクトリの titlepage.tex の article を jarticle に変えて platex にかけて作ったもの、PS, PDF ファイル はその DVI ファイルをそれぞれ dvips, dvipdfm にかけて作ったもので す。 2.3. plus patch に関して ------------------------ gnuplot は、山賀さんの gnuplot plus patch が当たった形で利用され ている所も多いと思います。マニュアルに関していうと、plus patch は ・postscript terminal ドライバに plus の説明が追加されている ・docs/ のツールにパッチが当たっている のようになっていて、多分後者は問題ないと思うのですが、前者はその ために term/post.trm だけがパッチ当てに失敗します。 よって、plus patch の当たっている post.trm 用のマニュアル部分の日 本語化の差分も作りました。 ps+372-20021213.diff : 3.7.2+1.2.0rc2 用 ps+371-20021213.diff : 3.7.1+1.2.0, 3.7.1+1.1.9 用 ps+3701-20021213.diff : 3.7.0.1+1.1.9 用 ps+37-20021213.diff : 3.7+1.1.9, 3.7+1.1.8 用 これらはいずれも以下の WWW ページに置いてあります。 http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/gp-jman/gp-jman.html これを利用するには、例えば以下のようにしてください。 [0] 上記パッチを上記サイトから取得 [1] オリジナルの post.trm を退避 % cp gnuplot-3.7.2/term/post.trm . [2] 「2.2. インストール」の [1] を行なう すると post.trm のみがパッチ当てに失敗します。 [3] post.trm を元のものに戻して、plus patch 用の差分のパッチ当て を行なう % cd gnuplot-3.7.2/term % cp ../../post.trm post.trm % patch -p1 < ../../ps+372-20021213.diff % cd ../.. これは、[1] の代わりに patch が作る post.trm.orig を利用してもも ちろん構いません。 後は 「2.2. インストール」の [2] 以下を行なってください。 3. 注意 ------- いくつか注意を述べます。 [1] 訳の開始からかなり年月が経ったこともあり訳に一貫性がない [2] gnuplot 3.5 とあまり変更がない部分に関しても ・3.5 の日本語訳をそのまま使っている ・3.5 の日本語訳を多少改変、流用している ・3.5 の日本語訳とは無関係に訳している のようにバラバラな扱いをしている これに関して多少問題にも思うのですが、gnuplot 3.2 の gnuplot.doc の日本語訳の作者の田丸博晴@東京大学 さん、gnuplot 3.5 用の日本語 訳の作者の升谷保博@大阪大学 さんからは、この 3.7.X 用の訳の公開 に快く応じて頂きました。 以下に gnuplot 3.2, gnuplot 3.5 の gnuplot.doc 日本語訳に付属する 文書を引用します。 ----- ここから (gnuplot 3.2 用) ----- GNUPLOT 3.2 patchlevel 2 の配布アーカイブにある、docs/gnuplot.doc の日 本語訳である gnuplotj.doc です。扱いはオリジナルに準ずるものとします。 漢字コードは EUC で書かれています。オリジナルに含まれている doc2gih 及 び doc2tex での整形を確認してあります。但し doc2tex を通す場合は、EUC のまま通して、.tex に変換した後に TeX の処理系に合った漢字コードに変換 して下さい。また、titlepage.tex を必要に応じて修正して下さい。 守備一貫とした訳ではありませんが、少しでも便利に感じて頂ければ幸いです。 田丸 博晴 tamaru@keisu-s.t.u-tokyo.ac.jp ----- ここまで (gnuplot 3.2 用) ----- ----- ここから (gnuplot 3.5 用) ----- 2 日本語訳について ?japanese この日本語訳は,東京大学の田丸 博晴さんが,fj.sources に投稿された gnuplot 3.2 の gnuplot.doc の日本語訳 From: tamaru@keisu-s.t.u-tokyo.ac.jp (Hiroharu Tamaru) Newsgroups: fj.sources Subject: gnuplot 3.2.2 Japanese document (1/2) Message-ID: Date: 16 Sep 92 08:40:46 GMT Distribution: fj を,大阪大学の升谷 保博が gnuplot 3.5 用に変更したものです. 3.2 と 3.5 の間で原文に変化のない部分は(約3/4)は,原則として 田丸さんの訳をそのまま使っています. この日本語訳の公開に先だって,鈴木 紀夫さん,伊藤 希さんに 内容のチェックをしていただきました.ありがとうございます. なお,この文章の翻訳自体に関するバグを見つけた方は, masutani@me.es.osaka-u.ac.jp までご連絡下さい. ----- ここまで (gnuplot 3.5 用) ----- また、terminal ドライバの日本語訳と合わせて行なった gnuplot plus パッチによる postscript terminal のマニュアルの日本語化に関して、 作者の山賀正人さんに快く公開を了承して頂きました。 以下に gnuplot plus パッチの著作権に関する文書を引用します。 ----- ここから (gnuplot plus patch Copyright.plus.txt) ----- Copyright (C) 1993 - 2001 Masahito Yamaga このパッチパッケージおよびそのドキュメントの使用, 複製, 再配布は目的のいかん によらず自由に行なって構いません. ただし, 必ずこの文書を添付してください. このパッケージの変更も自由に行なって構いませんが, 変更したものを配布する 場合は山賀(ma@yama-ga.com)まで電子メールでご連絡下さい. このパッケージは完全に無保証です. 使用にあたってはご自分の責任でお願いします. このパッケージの著作権は山賀正人(Masahito Yamaga)にありますが, オリジナルの gnuplot の著作権は Thomas Williams 氏と Colin Kelley 氏にあります. (オリジナルの gnuplot のソースパッケージに添付の Copyright を参照) このパッチをあてた状態での gnuplot (特にバイナリ) の配布は慎重に行なって ください. 詳しいことはオリジナルの gnuplot ソースパッケージに添付されている Copyright をご覧下さい. 2001/01/11 山賀 正人/Masahito Yamaga (ma@yama-ga.com) ----- ここまで (gnuplot plus patch Copyright.plus.txt) ----- 4. その他 --------- この日本語訳は無保証です。しかし誤訳、誤植等の修正は、対応できる ものは行う予定ですので、それらの報告、意見などは歓迎します。報告 等は下記メールアドレスへお願い致します。また、各種情報は、順次下 記 WWW page に掲載する予定です。 e-mail: shige@iee.niit.ac.jp WWW page: http://takeno.iee.niit.ac.jp/~foo/gp-jman/gp-jman.html 配付ライセンスは、オリジナルの gnuplot-3.7.X のライセンスに従うも のとしたいと思います。 これまで gnuplot 3.5 用のマニュアルの日本語訳はありがたく使わせて 頂いていて色々お世話になっていました。今回、この日本語訳の公開に 当たり、gnuplot 3.2 用マニュアルの日本語訳の作者の田丸博晴@東京 大学 さん、3.5 用マニュアルの日本語訳作者の升谷保博@大阪大学 さ んにはこの公開に快く応じて頂き、また色々な助言を頂きました。この 場を借りてお礼申し上げます。どうもありがとうございました。 gnuplot plus パッチ (http://www.yama-ga.com/gnuplot/) に含まれる マニュアルの訳に関しても作者の山賀正人には公開に快く応じて頂きま した。どうもありがとうございました。 高橋良雄@山形大学理学部 (yosio@quanta.kj.yamagata-u.ac.jp) さん から cgm-font のセクションの bug の報告、および上記サポートページ の QandA の Q1,Q2 に関する情報を頂きました。どうもありがとうござ いました。 尾田晃 (oden924@moon.e-com.ne.jp) さんから、set grid セクションの bug の報告を頂きました。どうもありがとうございました。 この訳は 2000 年から 2003 年度までの竹野研究室メンバーで訳を行っ たもので、私 (竹野) も訳と取りまとめ役を行って来ました。その活動 のおかげで色々な gnuplot に対する知識も得られ、オリジナルの誤植を 本家に報告することでそちらへの寄与も行うことができました。頭を悩 ませながら訳を担当してくれた彼らにも感謝致します。 また、作業の途中で出版された以下の書物も色々と参考にさせて頂きま した。不明な点は併せてご覧下さい。 ・「gnuplot パーフェクト・マニュアル」川原稔、ソフトバンク ・「使いこなす GNUPLOT 改訂新版」大竹敢 (矢吹道郎監修)、テクノプ レス 現在 gnuplot の開発版の gnuplot-3.8j.0 の訳は何とか終りました。今 後リリースされる開発版、および新しい正式リリース版となる 4.X にも なるべく訳が追従できるようにしていきたいと考えています。 5. 変更履歴 ----------- 03/18 2004 ・3.8k.3 用を公開 (注: gnuplot.doc は 3.8k.2 用と同じ) 03/18 2004 ・set grid の修正 (gnuplto -> gnuplot (for 3.8X); cf. 04/24 2003) 03/12 2004 ・3.8k.2 用を公開 02/27 2004 ・3.8k.1 用を公開 10/21 2003 ・3.8i.0, 3.8j.0 用を公開 ・set terminal Hercules に原文が残っていたのを削除 ・shell の修正 (AmigaDOS -> AmigaOS) 08/05 2003 ・if の誤植の修正 (をを -> を) ・plot datafile の修正 ('' -> ``) ・plot datafile smooth のカッコが足りないのを修正 ・plot title の修正 (2 上 -> 2 乗) ・set format の修正 (setnoytics -> set noytics) 05/27 2003 ・plotting の訳の修正 (splot の説明) ・set style, set boxwidth の修正 (errorbar, boxerrorbar -> errorbars, boxerrorbars) 04/24 2003 ・set grid の修正 (gnuplto -> gnuplot) ・set view の修正 (rot_y -> rot_z) ・environment の修正 (PCTM -> PCTRM) 01/16 2003 ・set terminal cgm font の LaTeX の表の部分の bug fix ・set terminal mif の color を colour に修正 12/26 2002 ・set xtics の修正 (10e8 -> 1e8) ・set ztics の原文が残っていたのを削除 ・set terminal be monochrome_options, set terminal x11 monochrome_options の修正 (monochome -> monochrome) ・set terminal table の修正 (3.7.2 用のは ` が足りなかった) ・set terminal mac の修正 (3.7.3 用のは直ってなかった) 12/21 2002 ・gnuplot 3.7.3 用のものを作成 12/13 2002 ・termial ドライバの訳も付属させる 11/16 2002 ・最初の公開バージョン 6. 目次 ------- 1. はじめに 2. 利用方法 2.1. 取得 2.2. インストール 2.3. plus patch に関して 3. 注意 4. その他 5. 変更履歴 6. 目次 +=================================================+ 竹野茂治 〒945-1195 新潟工科大学 情報電子工学科 shige@iee.niit.ac.jp TEL(&FAX): 0257-22-8161 +=================================================+